生徒会室まで来なさい。
オロオロと生徒全体を見ていると、ふと、瀧澤の姿が目に留まった。
腕組みをして、じっとこちらを睨み付けている。
そりゃそうだよ。
立候補した人間が「生徒会とかやる気ない」なんて言ってるんだから。
しかもそれで、全校生徒が盛り上がっちゃってるんだから。
「バカにしてんのか」と、そう聞こえそうなくらいに目付きか険しい。
「あ、あの、すみませんでした!」
私はもう一度そう言ってお辞儀をした。
全校生徒に向けてではなく、瀧澤ひとりに向けて。
そうして、ステージ脇へと小走りで引き下がった。
歓声が反響して、耳の中でこだまする。