君の目線の先に
花火の、ように
―――――…
それから、私たちは花火をした。
みんなでいつもよりはしゃいだ。
はしゃいでたけど。
本当は、辛くて、泣きそうだった。
「じゃ、締めは線香花火ね。」
そういって、拓海は花火を配りだした。
一本目。
じわじわと燃え始め、そしてパチパチ、と音をたて弾け、一番美しい時を終えると。
それでも燃え続けようと、ジリジリ、と大きなオレンジ色の提灯を作り、頑張り続ける。
それでも、最後はポタッと落ちてしまい、悲しい最後を迎える。