初恋が実るとき・前編~あの夏を忘れない~
診察が終わって待合室に戻ると
おばあちゃんが一人で待っていた


「おばあちゃん」
「優香、どうだった?怪我の具合」


足の包帯は取れたけど
手の包帯はまだ巻かれたまま

大げさっぽくて嫌だけど・・・・


でも
顔の大きな絆創膏は
小さな絆創膏になった


女子ですから!!(笑)




「そうそう、おばあちゃん」
さっき見たまさるさんとのことを聞いてみた


もちろん『まさるさん』の名前は出さずに・・・・




「き、近所の方よ、偶然会ってね・・・」
なぜか慌てるおばあちゃん



ん?
怪しい・・・・



なんで隠す?
近所ならいいじゃん


そういえば
まもるさんは何処に住んでるんだろう

まもるさん家知らないな




まさか、本当に近所に住んでるのか??



なら
まもるさんも言ってくれればいいのに・・・



なんだろう
この・・・・中途半端な
あいまいな感じ・・・・







あたしの予感は結構的中する
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