初恋が実るとき・前編~あの夏を忘れない~
花火を見る人たちで
川原は混雑していたけど
少し離れたここは
人もまばらだった
「あ!」
足元に光るものを見つけ
しゃがんで手に取った
「貝殻かと思った」
あたしの手には小さな石ころ
その瞬間
ふっと昔の記憶が甦る
「そういえば、あたし
川で溺れたことがあるの」
子供のころ
貝殻が欲しくて大騒ぎして
1人で川原で貝殻を探して
その時に
溺れた記憶がある
「誰かに助けられて無事だったけど」
しゃがんだままのあたしに
まもるさんは笑って言った
「今日は溺れないように
ずっと手を繋いでいようね」
その時
言葉を打ち消すように
まもるさんの頭上に
大きな花火が上がる
ドーン!
パラパラパラパラ…
立ち上がって
まもるさんの隣に立って
自分から手を握った
あったかいまもるさんの手
花火の音に負けないくらいの音で
あたしの胸は『きゅん』と鳴った
川原は混雑していたけど
少し離れたここは
人もまばらだった
「あ!」
足元に光るものを見つけ
しゃがんで手に取った
「貝殻かと思った」
あたしの手には小さな石ころ
その瞬間
ふっと昔の記憶が甦る
「そういえば、あたし
川で溺れたことがあるの」
子供のころ
貝殻が欲しくて大騒ぎして
1人で川原で貝殻を探して
その時に
溺れた記憶がある
「誰かに助けられて無事だったけど」
しゃがんだままのあたしに
まもるさんは笑って言った
「今日は溺れないように
ずっと手を繋いでいようね」
その時
言葉を打ち消すように
まもるさんの頭上に
大きな花火が上がる
ドーン!
パラパラパラパラ…
立ち上がって
まもるさんの隣に立って
自分から手を握った
あったかいまもるさんの手
花火の音に負けないくらいの音で
あたしの胸は『きゅん』と鳴った