ヤンキー君とまさかまさかの同居!!?
わたしがそう言うとこいつは頭をかきながら照れたように言った。


「なんか、目覚めちゃったんだよね」

あははと笑うこいつ。

もしかしてわたしのせい?


わたしが重たい荷物を運ばせたから?

なんか、すごく悪いことしちゃったな・・・。

「あ!遥ちゃんのせいじゃないよ!」

焦って言うこいつ。


まぁ、わたしのせいじゃないからいいかな?

でも、何かお礼がしたい。

このまま帰られて借りつくんのもしゃくだしね。


「何か飲み物飲もうよ」

わたしがそう誘うとすごく笑顔で「うん」と言った。


その顔に自然に笑みがこぼれた。

裏庭の近くにある自動販売機でジュースを買う。

もちろんわたしが払うつもりだったんだけど・・・。

「遥ちゃんなに飲みたい?」

「え?いいよ。わたしがお礼に誘ったのに」


わたしが真剣にそう言うとこいつはわたしの頭を撫でてこう言った。


「そんな事気を使わないでいいんだよ。俺がやりたくてやったことだからね」

「それに」とこいつは少しはにかんで言った。


「今日は遥ちゃんからいっぱいありがとうって言ってもらえたからそれがお礼になってるよ」


ドキッ。

なによ。浜岡のくせに。

ときめいちゃったじゃん・・・。
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