ヤンキー君とまさかまさかの同居!!?
「あの。ご飯は?」

そう聞くと鬼瀬君は困った顔をした。

「食ってきたわ。」

ズキンッ

胸が痛んだ。

おいしいって言ってくれるの期待してたのに。

鬼瀬のおばちゃんに好きな食べ物聞いて作ったのに。

やばい。

泣きそう。

泣いちゃだめ。

鬼瀬君がまた謝っちゃう。

「そっか。分かった。」

泣いてるのに気付かれないように下を向いて言った。

「明日」

「え?」

「明日の朝、俺それ食うから」

わたしってなんて単純なんだろう。

その一言でわたしの涙は引っ込んだ。

「はいっ」

笑顔で言うと鬼瀬君も微笑んでくれた。


心臓がうるさい。

こんな気持ちはじめて。

胸がドキドキして、その人の言葉で一喜一憂して。




これが恋なんてわたしはまだ知らない。
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