ヤンキー君とまさかまさかの同居!!?
学校1のヤンキーさんで、髪もまぶしいくらい金色で。

でも、こんなに優しい人だとは思わなかった。

「痛むか?」

そう言ってわたしのお腹に目をやる。

でも、これだけは言えない。

もう謝られたくない。

「殴られてないよ。ちょっと話してただけ」

もういいよ。

好きな人と両想いになれたんだし。

これはちょっとだけ片平さんのおかげかもしれない。

「嘘つくなよ」

鬼瀬君がわたしを睨む。

怖い。

そんな目で睨まないでよ。

「こんなに傷だらけでよくそんなこと言えるよな。」

傷だらけ??

お腹殴られただけだし、見えないはず。

「わたし、お腹殴られただけだよ?ほかに・・・あっ」

言ってから気付く。

わたし今言っちゃった・・・。

言っちゃったよ。お腹殴られたって・・・。

ほらほら鬼瀬君の顔が鬼瓦みたいになっちゃったよ。

「あいつ・・・。」

鬼瀬君が怖い・・・。

「良いよ。もう」

「は?」とでも言いたそうに鬼瀬君はわたしを見る。

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