顔の知らない大好きな貴方へ

♯6

「つまんねー。だるー。」

そういってずっとスマホをいじっている拓。


「あの猫可愛かったね!」

そういって無邪気に笑う雄二。

「もぉー。まだグリンピースのこってんじゃん!」

そういってあまったグリンピースを食べる私。





今私達は映画を見終わり、近くのカフェで昼食をとっていた。拓はグリンピースたっぷりのチャーハンをたのみ、雄二はオムライス。私はハンバーグランチを注文した。

拓はグリンピースが大嫌いなのに、チャーハンが食べたいという理由でグリンピースたっぷりチャーハンをたのんだ。まぁ、相変わらずの馬鹿だ。


なぁーんて心の中でいいながら私は拓をみてると


「ばかじゃねーよばーか」


と心の中がまるで見えてるかのようにむすっとして口を尖らせながらいった。


「え!なに!こわいんですけど!心の中見えてた?」


「顔にかいてあるっつーの!」


えええ。


「蘭、そのハンバーグうまい?」


ぱくっ。私と拓が話してるうちに雄二は私のハンバーグをぺろりとかんしょくしていた。


「ああああああああ!!!せっかく大事に食べようとしてたのに!!!」

「あははー。ごめんねぇ」


雄二のまたそのキュートな笑顔で


「う、うん。まぁ、しょーがない!」


なんてどーでもよくなっちゃう駄目な自分。もう雄二の笑顔には勝てない。可愛すぎるよ。



「あ、やべ。電話!」


拓はそういうと席を外し、店の外へと出て行った。





雄二と二人。なんか・・・・変な感じ。





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