砂漠の舟 ―狂王の花嫁―(第二部)
サクルは横向きとなり、手でリーンの衣装を払いのけ、膝を割って奥をさぐり始めた。


「陛下……こんなところで」


リーンは恥ずかしさのあまり、太ももを閉じてしまった。滑らかな肌がサクルの手をピタリと挟む。


「脚を開け」

「でも……」

「王命だ」


短い言葉に、リーンは観念したように脚の力を抜いた。
 
サクルは一番奥にある薄絹に包まれた場所まで手を押し込み、絹の上からなぞり始める。


「あっ……」


リーンは浅く息を吐いてごまかそうとする。

だが、そうはさせるまい、とサクルは指でつまみ、強く擦った。


「やっあぁんっ!」

「どうした、リーン。人払いはしておらぬぞ。侍女たちの前でそんな声を出してよいのか?」

「サ……陛下、お願いでございます。わたし」


薄絹がしっとりと濡れ始め、サクルの指に伝わった。更に指を動かし続けると、リーンは必死で声を殺しながらも、緩やかに腰が動きだす。


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