Sweet Life〜先生と私〜

ライバル出現

桃華 side

学校に行くまで、私たちはほとんど喋らなかった。




さっきの俊也、ちょっと変だったなぁ･･･。

なんか悩んでるみたいだったし。

もしかして、昨日私が突然変なこと言いだしちゃったからかなぁ？

なんていろいろ悩みながら廊下を歩いていると、誰かと正面からぶつかってしまった。

｢痛っ!!･･･ごめんなさい｣

｢いえ、こちらこそ。前をあまり見ていなかったので･･･。｣

ぶっかった相手は、ふわふわの柔らかそうな栗色の髪に可愛らしいリボンをつけた天使のような女の子だった。

その子は真っ白で整った顔をすまなそうに私に向け、ぷっくりとした紅い唇から謝罪の言葉を口にした。

｢ごめんな？こいつ、抜けてるっぽいから許してやって？｣

そう言ってきたのは、女の子の隣にいた人懐っこそうな顔をした男の子だった。

｢いえ、私の方こそすいませんでした!!｣

そう言って私が頭を下げると、２人はとても柔らかく笑った。