Sweet Life〜先生と私〜
「その相手は友美(ユミ)って言って、音楽の先生だった。大人な人で、高校でもかなり人気があったんだ」

そう話す俊也は、私が見たことのない、まるで高校のころに戻ったような顔をしていた。

「高3の春に新しく赴任してきた友美は、すぐに人気が出たんだ。俺も会ったときに一目惚れした。」

俊也が一目惚れするなんて、よっぽど美人なんだろうなぁ。

私とは大違いだよ・・・。

「それからちょくちょく話すようになって、思い切って告白したら、運良くOKがでたんだ。それからは毎日、友美につりあう男になろうとしてたよ。」

「他にその友美って先生に言いよってくる人に嫉妬したり、心配になることはなかったの?」

「もちろん毎日のようにあったよ。嫉妬で狂いそうになったこともある。」

その言葉に私は唖然とした。

俊也が嫉妬なんて・・・やっぱり私は全然昔の俊也を知らないんだ。
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