Sweet Life〜先生と私〜
私はやっと、重い口を開く。
「俊也、おどろかせてごめん。もう気付いたと思うけど、中に私の友達の男の子がいる」
「友達?」
即座に返ってきた言葉。
その言葉には、単なる友達と言ったことを訝しむニュアンスが含まれていた。
やっぱり俊也は何か気付いているのだろう。
私の誤魔化しを許さないとでも言っているように感じる。
それでも私はそれには触れずに話を続ける。
どちらにせよ、まず博人とのことを聞いてもらう必要があるのだから。
「俊也、3人で話したいことがあるの。その後で何もかも説明するから」
反応がない。
俊也は今、何を思っているのだろう。
何を感じて何をしようとするだろう……。
時間がたつにつれて、私の不安は募る一方だった。
その時、静かに扉が開く。