Sweet Life〜先生と私〜




桃華は一瞬驚いた顔をしたが、すぐに安堵の顔になり口を開いた。


「俊也、本当にごめんなさい。これから全部話すから……」


そう言って、俺を連れて部屋の奥に入っていく。


そこには、見覚えのある男子生徒がいた。


「お前、確か転校生の……」


「先生、おじゃましてます。少しお話を聞いてもらいたいんです」


そいつは綺麗な一礼をすると、俺の瞳を真っすぐに見つめ、石田博人と名乗った。


その名前で前に屋上であったのを思い出した。


たしかこいつ、桃華に気があったような……


俺が記憶をたどろうとした時、博人が口を開いた。








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