ふたりのあさこ
「あー、疲れたぁ」

わたしは、ベッドにうつ伏せになる。

『ちょっと、ちょっと……、そのまま寝たらヤバいって』

どこから声がするんだろ? わたしは重たい体を起こした。

薄暗い部屋に1人はかなり怖い。

わたしはパチリと、明かりをつけた。

(気のせいだよね)

そう思い込み、睡魔と戦いながら、とりあえず、着替えて歯磨きくらいは済ませた。

よし、寝よう。

パチッと部屋の明かりを消して、ベッドに入った時だ。

『もうガサツなんだから、あさこは……。肌荒れ酷くなるよ?』

また声が聞こえた。
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