ふたりのあさこ
「えーと……5階だったような……。そっか、4時なんですね」

タイムオーバーだ。これからどうしよう。

「とりあえず、中に入りましょう。郵便受けを見たら思い出すだろうし……」

「はい、そうですね。パニック起こしてすみません」

こうしてはいられない。

まずは郵便受けを確認しなきゃ。

女性に連れられるように中に入った。

郵便受けで亜沙子の名前を確認する。

501だと判明した。ひとまず安心だ。

「5階です」

「あら、偶然。私も5階だから、鍵を開けて貰うまで、私の部屋で待っていればいいわ」

言いつつ、何やら連絡を取ってくれている。
< 21 / 33 >

この作品をシェア

pagetop