ふたりのあさこ
私は働かない頭で一所懸命考える。

「ちょっと待って……。私は目立たない地味なOLなのよ? そんな派手な服は着てないし、スタイルもよくないわ……」

『だから、憧れてるんでしょ? こういうファッションとかに……。仕事柄、紺色やベージュなど落ち着いた色しか着てない』

言い当てられて、どこか納得する私。

まあ、冒険してみたい気持ちはなくはない。

『まずは、しっかり洗顔してケアをして? 大丈夫。私は貴女だから……』

そう言うと鏡は元に戻った。

「とりあえず、キチンと顔を洗って寝よう」

ふぁ…小さくあくびをして洗面所に向かう。
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