★俺様プリンス☆
「俺さ、緊張してんだよね今」
「・・・緊張?」
「そ、理由はわかんないけど」
緊張って・・・。
どうして?
「ところで・・・あのキスいやだった?」
「なっ、なんで今!?」
「聞いときたいから」
嫌では・・・なかった。
抵抗もできなかったし。
でも、なんで嫌じゃなかったの?
私は手をぎゅっと握った。
「・・・やじゃなかった」
「ふーん」
そのひとことだけ?
それで終わらせないでよ・・・。
沈黙にたえられなくなり、帰ろうとした。
「あの、失礼しました。帰ります、ね」
そう言ってドアノブに手をかけた瞬間、後ろから抱きしめられた。
「きゃっ」
「明日の放課後、付き合って」
それだけ言うと、私を無理やり部屋から出した。