─激愛─
「とりあえず、此処出るぞ?大事になったら嫌だしな。」








「うん。」









ずっと同じ姿勢だったからか足が少し痺れていたけれど、憐が気を使ってくれたのか腕に手を回してくれた。









「ありがと…」










小声で私はそう言って、二人で足早にトラックを降りる。

予想外に、下りた先は私達高校生が買い物などによく利用するショッピングセンターの近くでとりあえずは私と憐の家の方面へ歩くことにした。










「憐、もう腕大丈夫だよ…。ありがとうね。」










そう言って自分から憐の腕をすり抜けて通常の体勢に戻った。










「なあ…?」










「ん?なーに?」










「電話したよな…?なんで出なかったんだよ?俺がどれだけ心配したか分かってんのか?」










「ごめん…。」









「まあ、いいよ。今度出なかったら馬路で怒るからな?」









もう怒ってんじゃん、なんて思いながらも私は小声でうん。と呟いた。
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