─激愛─

｢憐さん、出所したんだ…?｣







｢…ああ、でもつい最近って聞いたぞ。｣








不意に和真が右の腕をおさえた。自然と、そのおさえられた場所に目をやると服の中から血が滲み出しているのか赤く染み渡って広がっていた。







｢和真…、怪我してる…の…?｣







｢ん…?別に…?｣







そう言って、笑って見せた和真だけど全然笑えてなくて逆に怒ってるような顔だった。








─────裏切り者って言ったの怒ってるのかな…?







｢その、ごめん。｣







一応謝ったものだが、和真は私を見るなり微笑んで








｢ん、何が?｣






なんていい始めた。







｢裏切り者って言ったこと怒ってるのかな…?と思って。｣







｢いや、別に怒ってねぇよ｣