深淵に棲む魚


 ドアにはやはりストッパーが挟まっていて、細く開いていた。



 私はそこに手を掛けようとして、息を飲んだ。





 おぞましい光景だった。



 頭の中が真っ白になった。



 そのうち身体が震え始めた。






 それこそが女の話していた「交わる」だとすぐに分かった。






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