深淵に棲む魚


 瞼の裏で男と女ががっちりと絡み合っている。

 それはいつも燃え盛る炎と共にあり、私の身体はいよいよ熱く疼いた。

 閉じた瞼にギュッと力が入る。

 これが最後のチャンスだった。



 
 狂ったように男を漁り、行為に執着した理由を知りたかった。

 無事成功すれば、その答えが分かると信じていた。




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