あの時とこれからの日常
付き合って3年

俗にいう倦怠期ってやつの到来があっても決して不思議ではない年月を過ごした

安心感とともに増える不安

海斗に対する信頼は増すばかりなのに

今までとは違う不安が頭をもたげる

その不安を増大させる一番の原因は、こいつが、海斗がそのことに気が付いているのかいないのか

まったく改善しようという姿勢を見せないことだ

「いや、海斗のことだから気づいてないんだろうな。マンネリ化って何?とか言いそう」

どうせどうせ不安に感じてるのは、わたしだけよ

いつもいつも海斗との間に感じる差

その余裕

好きだから不安になるって感覚、こいつにはわからないのだろうか

「ああー、なんで睡眠を貪る男を前にこんなこと悩まなきゃいけないのよ」

やめやめ、と頭を振って思考を振り払う

そんなんだと他の男のとこ行ってやるんだから

とほほを膨らませてたしるふのつぶやきが、最後に聞こえた
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