gardenquartz 小さな楽園

キャットはクリスに温室での事を震えなからも、少しずつ見て来た事をそのまま話した。
クリスは顔色が段々険しくなっていった。
恐怖より怒りが勝っていった。


キャットはジェシーとベラにも話すことが出来た。
2人はショックで顔が青くなっていった。
ベラに至っては、暫く食事が出来なくなるほどだった。


キャットはやっとショックと恐怖を乗り越えて、仲間と訓練出来る位に快復した。


そんなある日、Twinsが訓練所に珍しく現れたのだ。
キャットは足が竦み、その場で固まってしまった。

クリスは怒りに満ちた目付きで、Twinsを睨んでキャットの前に立ちはだかった。
ジェシーとベラは手が止まり、Twinsを見ていた。


施設に【特別】な客が来て、Twinsの話を聞き、実力を知りたいと言い出したのだ。

訓練所の高さ5メートルの所に、強化ガラスの大きな窓があり、職員と【特別】な客がTwinsとキャット達を見下ろしていた。


客は一目でTwinsを気に入ったが、実戦を見たいと要望したのだ。


スピーカーから職員の声が響き渡った。
『Twinsよ。誰か1人を好きに《遊んで》構わない。』


キャットは震えた。
クリス、ジェシー、ベラは手に各々の得意な武器を手に取った。

Twinsの兄のアーサーはステッキを持ち、妹のマーニーはレースの日傘を手にして、ニコニコと笑顔でクリス達を見ていた。



『始め!!』


悪夢の遊戯の合図の声が響き渡った。









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