gardenquartz 小さな楽園

ジョナサンはディーンの放った歯で片目を失った。
この美しい顔に傷を付けた奴を生かしておくのは憎らしい。
しかし、今、始末してはあの美しい馬は永遠に手の中には入らない。
不本意だが、今は仕方がない。


モニター室のソファに座り、苛々した気持ちを抑え黙ってこれからの事を考えていた。


『失礼します!』


ジョナサンは声を荒げて答えた。
『なんだ!!今考え事していたのに!』


その気迫に声をかけたSPは怯えた表情で言った。
『モニターが映らない場所が数ヶ所見つかっております!』


ジョナサンはSPを払い除け、立ち上がりモニターを見回した。
確かに、数ヶ所砂嵐になって映像が映っていない。

碧木達の仕業ではない。
ディーンはここに居る…………。
アーサーはこんなことはしない。
すると、これは何なんだ?


ジョナサンはSPに向かって言った。
『直ぐに原因を調べろ!!』


『ハッ!!』
SPは変事をすると素早く部屋を出て行った。



この島に何者かが浸入しているのか?
否、そんな筈は無い。
何者かが浸入すれば、直ぐに連絡やモニターに映る筈だ。
自分がそう作ったのだから。


ジョナサンは唇を噛みしめモニターを睨んでいた。
潰れた片目から一筋血が流れた。





誰なんだ!?





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