gardenquartz 小さな楽園
キャットは派手に火薬を入れたのだろう。爆発の意欲はとんでもない位に大きくなっていた。

碧木が側にいるキャットに叫んだ。

『ちょっとやり過ぎじゃない?!』

キャットは笑って大声で言った。
『アタシの花火は何時でも派手なのよ!!』


修利と俺は呆れた顔でキャットを見ていた。


元々照明が明るいので、爆発で更に明るくなり、どさくさに紛れて侵入が簡単に出来た。


碧木はディーンを捜すことを最優先にした。
予め決めていたペアで2手に別れて行動した。


碧木と修利、キャットと俺がペアになった。


建物に入った。
上から見ると、小さな建物だと思ったが、こうして入ってみると、広い屋敷だった。
そして、外の騒がしさとは反対に、シンと静まり返った建物が逆に不気味な感じがした。



俺とキャットはソロソロと歩いて、進んだ。
足音は絨毯が敷き詰められた廊下だったので、音がしなかったのが幸いだった。


取り敢えず、この屋敷の地図が欲しい。

キャットは俺の肩をチョンチョンと指で叩いて、振り向いた俺に上を指差した。
空気口があった。

俺は頷いてキャットが俺の肩に乗り、空気口の蓋を開け、侵入した。
上からキャットが頷いて俺はキャットの手を借りて、空気口に浸入した。


キャットが先頭、俺が後ろになった。
空気口は人間1人がやっと通れる位だからな。


2人はほふく前進で狭い空気口を移動した。





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