gardenquartz 小さな楽園
『Oh!! My son!! Did I want to meet you however!!』
(俺の息子よ!!お前にどんなに会いたかったか!!)

アルフレッドは修利にガッシリハグをして涙を浮かべた。
修利もアルフレッドの肩を掴み言った。

『Yeah.me too. My dad.』
(アァ。俺もだよ。オヤジ。)


『すまん。話は後だな、碧子の左腕を固定するものを探さないと。』
そう言うと、アルフレッドは椅子の足を手際よく、外して、碧子の折れた左腕に固定した。


右の太ももの傷はやはり引き抜かない方が良いと判断して、止血だけした。


修利はその間、カーテン越しから外の様子を伺っていた。

アルフレッドは修利を見つめていた。
最後に見たのは、まだヨチヨチと頼りなく歩けるかどうかの頃…。
俺の腕にスッポリ収まり、俺の顔を見て、無邪気に笑っていた…。


いつの間にか、俺と変わらないくらいでかくなって、俺の目の前に居る…。
一人前の顔をして…。


碧子がアルフレッドを見て言った。
『修利はもう、一人前よ。貴方にとても会いたがっていたわ。』


アルフレッドは碧子を見て答えた。
『アァ。いつの間にか大人になっちまった。でも、やっぱり俺には小さな俺の息子なんだよ…。』


碧木は少し微笑んだ。が、痛みで顔を歪ませる。
『ディーンは何処なの?』

アルフレッドは我に反って碧子の問いに答えた。
『ディーンは地下室のモニター室に居るジョナサンの所に向かっている。』


『私も行くわ。』
そう言って碧木は立ち上がった。
脚の傷は相当痛い筈なのに、強い女だ。
アルフレッドは感心しながら碧子を見た。


『ノブトシ。行くぞ。』
アルフレッドが修利に声をかけた。

『分かった。SP達はどうする?』

アルフレッドは銃を取り出し言った。
『この混乱だ。突破するぞ。お前は碧子を援護しながら俺に着いてこい。出来るか?』


修利はニヤリと笑い言った。
『出来るか?じゃなくて、しろだろ?』


アルフレッドもニヤリと笑った。
笑った顔は修利に似ていた…。








< 144 / 184 >

この作品をシェア

pagetop