gardenquartz 小さな楽園

絵梨佳が物言いたげに俺を見ていたので、俺は言った。
『修利はお前に言ったのか?』


絵梨佳は真っ赤な顔をして、照れながら言った。
『うん…。言ってくれた。嬉しかったよ。何か、雰囲気が行く前と大分違うけど、何かあったのか聞いても良い?』


俺は笑って答えた。
『特別何があったのかは言えないけれど、良い男にはなってただろう?』

絵梨佳は頷きながら答えた。
『うん。益々好きになったね。』


『お前は男を見る目があるよ。アイツはお前を泣かさない。お前も修利とうまくやれるよ。良かったな。』


絵梨佳は立ち上がり、ショーケースを見ながら答えた。
『うん。和樹。ありがとね。』


黒のカーテンが開いた。
修利の左の耳朶に緑のピアスが光っていた。


絵梨佳がはしゃいで言った。
『修利!!チョーCOOL!似合ってる!』

修利は俺を見た。
俺は立ち上がりながら言った。

『お前らこれから街の空気でも吸って遊んでこいよ。俺はちょっと用事あるからな。』

修利は答えた。

『あぁ。そうする。久しぶりのホームグラウンドだからな。遊んでから帰るわ。じゃあな和樹。後で連絡する。』

俺は男が開けてくれたカーテンに向かいながら後ろ手で手を挙げて答えた。
『じゃあ。後でな。』





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