gardenquartz 小さな楽園
家に帰り、自分の部屋に行き。残りの荷物を片して、ベッドに横になった。


夏休みもいつの間にか残り僅かだ。


この夏休み、俺は沢山の事を学んだ。
決して学校では学べない大切な事。

そして、愛する人を愛せる自分。
相手からも愛される自分がどれ程尊いかを知った。


キャットは必ず探してみせる。
そして、決して独りなんかじゃ無いって教えるんだ。


電話が鳴った。
修利からだ。
『よぉ。』
俺は何時もの調子で電話に出た。


修利が興奮した様子で話始めた。

『今、オヤジが帰ってきたんだ!!アルフレッドだよ!!オフクロ喜んじゃって!!
実は俺がオヤジに会ったことは話してなかったんだ。ぬか喜びさせちゃ悪いからな。
そしたら、今日ヒョッコリ帰ってきたんだよ!!
なぁ。和樹。今から俺ん家に来てくれよ。オヤジもお前に話があるんだってよ!!』


叫んでいるので電話を離して聞いていた。
アルフレッドかぁ。

『分かった。行くよ。』


『なるべく早く来いよ!!じゃあな!』
そう言うと電話はブツリと切れた。

俺は少し呆れた顔をしたが、修利の喜ぶのは当たり前だ。
良かったな修利。
でも、アルフレッドが話があるって言うのが何の話か気になるな。

俺は出掛ける支度をしてリビングに居る両親に声をかけて家を出て、バイクで修利の家に向かった。



夏の夜は嫌いじゃない。
バイクで走ると風が気持ち良いし、何か開放感があるからな。


和樹はアクセルを全開にして修利の家へ向かった。







< 174 / 184 >

この作品をシェア

pagetop