gardenquartz 小さな楽園
昼過ぎ、彫り師が碧子の家に到着した。
碧子は空いている部屋に彫り師を案内して、ここで出来るか聞いていた。
スペイン語で会話をしているので、俺には全く分からなかった。
そうしたらキャットが勝手に俺に碧子と彫り師のやり取りを通訳してくれていた。
彫り師は女性だったが、身長はモデル並みに高く。全身にtattooが彫られていた。
金髪に美人だった。
まぁ。碧子には敵わないけどな。
彫り師がオッケーを出したので、俺が呼ばれた。
キャットは部屋に向かう俺に笑いながら言った。
『綺麗に彫って貰いなね~。』
俺は部屋に入り上半身の衣服を脱いでベッドにうつ伏せに寝た。
ベッドの横に碧子が座り側にいてくれるらしい。
彫り師は準備を始めた。
碧子の方に何かを告げている。
碧子は俺に通訳してくれた。
『私達のtattooは前にも話したけど、とても特殊なの。
だから、普通のtattooと違って痛さは数倍だし、下書きも無しでそのまま彫るの。
そして、彫っている間に力を入れると歪むから気を付けてね。
大丈夫。私が呼吸のタイミングを教えるから。』
俺は頷いた。
碧子が彫り師に何か言った。
準備を終えた彫り師が手袋をはめた手で俺の右肩に触れた。
機械の動く音が近付いてきた。
『!!』
俺は初めの痛さに驚いた。
確かに痛いが、耐えられない程では無い。
徐々に痛さに慣れてきた。
碧子が心配そうに俺と彫り具合を見ていた。
どの位時間が経ったのか分からないが、出来上がって来たのは感じで分かった。
すると、彫り師が碧子に何かを言った。
碧子は頷いた。
そして俺に言った。
『最後の仕上げに入るけれど、覚悟しておいて、一番痛いと思うけれど、仕上げだから頑張ってね。』
俺は動かないように口だけ動かして返事をした。
『分かった。』
右肩に激痛が走った。
思わず力を入れてしまいそうになったが、つかさず碧子が
『息を抜いて力を入れないで。』
俺はフーッと息を抜いたが、かなり痛い。
一体何をしてるんだ?
カチャカチャと金属の音がして、肩に何かを張り付けて、碧子に告げた。
『終わったわ。お疲れ様。背中にシートが貼ってあるけれど、剥がさない様にして頂戴。痒くなるけれど、そしたら、シートをゆっくり剥がして、今貰う軟膏をつけてね。
絶対掻かないで。』
碧子は俺を起こした。
俺は彫り師に
『Gracias』
(ありがとう)
とお礼を言うと、彫り師は道具を片付けながら笑って答えた。
『Eres bienvenido』
(どういたしまして)
碧子は彫り師をホテルに送りに行った。
俺はゆっくり部屋を出て姿見の鏡に自分の背中を見た。
デカイシートが貼ってあって彫ったものが見えない。
キャットがまた、からかった。
『どうだった?痛かったでしょう?』
俺は正直に答えた。
『最後の仕上げが確かに痛かったな。』
キャットは少し驚いた顔をした。
そして、『ふ~ん。そうなんだ。』と答えた。
碧子が帰宅すると、店の準備をするとキャットを連れて家を出た。
俺は今晩は家に帰る事にした。
その晩、痛さで微熱が出たが、それは分かっていた事だからさして、気にも留めずうつ伏せに寝た。
碧子は空いている部屋に彫り師を案内して、ここで出来るか聞いていた。
スペイン語で会話をしているので、俺には全く分からなかった。
そうしたらキャットが勝手に俺に碧子と彫り師のやり取りを通訳してくれていた。
彫り師は女性だったが、身長はモデル並みに高く。全身にtattooが彫られていた。
金髪に美人だった。
まぁ。碧子には敵わないけどな。
彫り師がオッケーを出したので、俺が呼ばれた。
キャットは部屋に向かう俺に笑いながら言った。
『綺麗に彫って貰いなね~。』
俺は部屋に入り上半身の衣服を脱いでベッドにうつ伏せに寝た。
ベッドの横に碧子が座り側にいてくれるらしい。
彫り師は準備を始めた。
碧子の方に何かを告げている。
碧子は俺に通訳してくれた。
『私達のtattooは前にも話したけど、とても特殊なの。
だから、普通のtattooと違って痛さは数倍だし、下書きも無しでそのまま彫るの。
そして、彫っている間に力を入れると歪むから気を付けてね。
大丈夫。私が呼吸のタイミングを教えるから。』
俺は頷いた。
碧子が彫り師に何か言った。
準備を終えた彫り師が手袋をはめた手で俺の右肩に触れた。
機械の動く音が近付いてきた。
『!!』
俺は初めの痛さに驚いた。
確かに痛いが、耐えられない程では無い。
徐々に痛さに慣れてきた。
碧子が心配そうに俺と彫り具合を見ていた。
どの位時間が経ったのか分からないが、出来上がって来たのは感じで分かった。
すると、彫り師が碧子に何かを言った。
碧子は頷いた。
そして俺に言った。
『最後の仕上げに入るけれど、覚悟しておいて、一番痛いと思うけれど、仕上げだから頑張ってね。』
俺は動かないように口だけ動かして返事をした。
『分かった。』
右肩に激痛が走った。
思わず力を入れてしまいそうになったが、つかさず碧子が
『息を抜いて力を入れないで。』
俺はフーッと息を抜いたが、かなり痛い。
一体何をしてるんだ?
カチャカチャと金属の音がして、肩に何かを張り付けて、碧子に告げた。
『終わったわ。お疲れ様。背中にシートが貼ってあるけれど、剥がさない様にして頂戴。痒くなるけれど、そしたら、シートをゆっくり剥がして、今貰う軟膏をつけてね。
絶対掻かないで。』
碧子は俺を起こした。
俺は彫り師に
『Gracias』
(ありがとう)
とお礼を言うと、彫り師は道具を片付けながら笑って答えた。
『Eres bienvenido』
(どういたしまして)
碧子は彫り師をホテルに送りに行った。
俺はゆっくり部屋を出て姿見の鏡に自分の背中を見た。
デカイシートが貼ってあって彫ったものが見えない。
キャットがまた、からかった。
『どうだった?痛かったでしょう?』
俺は正直に答えた。
『最後の仕上げが確かに痛かったな。』
キャットは少し驚いた顔をした。
そして、『ふ~ん。そうなんだ。』と答えた。
碧子が帰宅すると、店の準備をするとキャットを連れて家を出た。
俺は今晩は家に帰る事にした。
その晩、痛さで微熱が出たが、それは分かっていた事だからさして、気にも留めずうつ伏せに寝た。