gardenquartz 小さな楽園
母親はご飯をよそいながら俺に言った。

『また家に寄ってって伝えて。母さんノブ君良い子で好きなのよ。』

俺はおかずの唐揚げをつまみながら返事をした。
『うん。伝えとく。』


俺はわりかし母さんとは話す。
恋愛の話は流石にしてないけど、円満な関係じゃないかな。


母親と夕飯を済ませて、風呂に入っていると父親が帰ってきたらしい。

風呂上がりリビングに飲み物を取りに行ったら父親が夕飯を食べていた。

『おかえり。』とスポーツドリンクを飲みながら言った。

父親はぼそりと俺に言った。
『あんまり母さんに心配かけさすなよ。バイト気を付けて行ってこい。無理はするなよ。』


俺はドキリとした。
バイトじゃないことをバレたかと思ったから。
たまに父親は鋭い事を言う。

俺は平静を装い『うん。』と返事をしてさっさと自分の部屋に行った。


自分の部屋のベランダに出て外の風に当たった。
風が気持ち良い。
虫の声が聞こえてきた。
もう夏なんだと感じる。


明日俺はゲームに参加する。
正直怖いのと、心地好い緊張と碧さんも参加すると聞いて嬉しい気持ちが混じり合っている。


部屋の電気はつけてないので月明かりが照らしている仄かな明かりは俺は好きなんだ。

煙草を吸いながらベランダの椅子に腰かけて風を感じていた。
煙草を消して部屋に入りベッドに寝転んだ。



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