gardenquartz 小さな楽園
男は俺達との距離を一定の距離を置きながら前を歩いた。
修利、俺、碧さんの順番で並んで歩いた。
雨が傘に容赦なく叩きつける様に降っていた。
坂道を上がった所に黒のリムジンが停めてあった。
俺達が車に近づくと後ろのトランクが開いた。
男はトランクの所で俺達に言った。
『お荷物をこちらにどうぞ。』
碧さんが俺達の前に進み出て荷物をトランクに入れて、リムジンに乗り込んだ。
その間に
俺と修利は目線を交わした。
そして素早く各々持ってきたナイフを取り出し服の下に隠した。
そして荷物をトランクに入れた。
扉の開いたリムジンに乗り込んだ。
俺達が車に乗り込むと男は車の扉を閉めた。
リムジンの中は思っていたよりずっと広く革張りのシートで、俺達3人が横に並んで座ってもまだ余裕があるくらいだった。
そして前の運転席には帽子を被った人物が居た。
顔は全く見えない。
助手席にはさっきの男が座った。
俺達と前の奴等の間にガラスの様な壁があった。
『では御案内致します。』
車のスピーカーから男の声がした。
そして車は滑るように抵抗なく走り出した。
何時もだったら単純にスゲー高級な車に興奮したと思うが、今はそんな楽観的に出来ない。
『何か飲む?』
碧さんが言った。
俺達はまだ警戒を緩めて無かった。
碧さんはニコリと微笑みながら座席前の小さな扉を開けて飲み物を取り出しながら言った。
『大丈夫。こちらの声はアッチには聞こえてない。なんなら完全に見えなくしようか?』
碧さんが前のボタンが並んだ内の1つを押した。
ガラスの壁が一瞬のうちに磨りガラスみたいになり完全に前が見えなくなった。
凄い。
修利が碧さんに向かって喋り始めた。
『なぁ。碧さん。この変なの何?』
そっちかよ!!
俺は修利の関心が車にあったことをイラッとしたが、俺も関心はあった。
碧さんはペットボトルの蓋を開け飲み物を一口飲んで答えた。
『防弾ガラスで仕切られていて厚さは5cm位かな。元々VIP専用のリムジンよ。』
今度は俺が碧さんに言った。
『俺達何処に行くの?』
碧さんは小さく溜め息をつきながら言った。
『それは分からない。毎回ゲームの会場は違うの。室内の時もあったし、森みたいな時もあったし、ヘリで移動した時もあったわ。』
俺は続けて質問した。
『なぁ。碧さん。このゲーム何回参加してんの?』
碧さんは飲み物をホルダーに置いて煙草を取り出しながら自分に確認するように言った。
『もう、数えてないな……。私が未成年の頃からだから。
それに、参加したりしなかった時もあったし。初めはソルジャーとして参加してたから。』
修利が呟く様に言った。
『War game …』
碧さんは冷静に頷きながら答えた。
『当たり。戦争ごっこよ。5人1チームで総勢約20チームで行う戦争ごっこ。』
俺は不思議に思って碧さんに聞いた。
『俺達3人で人数足りないよ。』
碧さんは煙草の煙を吐きながら言った。
『その辺は大丈夫。フリー参加者が居て、現地で私たちが指名してチーム人数を揃えれば良いから。
私、フリー参加者になった事もあるの。
フリー参加者には当たり外れがあるから3人でよく見てスカウトすれば良い。』
修利はスモークの張ったガラス窓から流れる街並みを眺めていた。
普段喋る奴が黙ってると何だか違和感があるが、今は声をかけない方が良いと俺は思った。
リムジンは土砂降りの雨の中
都心を走り抜けていく。
まるで街から逃亡するかのように…。
修利、俺、碧さんの順番で並んで歩いた。
雨が傘に容赦なく叩きつける様に降っていた。
坂道を上がった所に黒のリムジンが停めてあった。
俺達が車に近づくと後ろのトランクが開いた。
男はトランクの所で俺達に言った。
『お荷物をこちらにどうぞ。』
碧さんが俺達の前に進み出て荷物をトランクに入れて、リムジンに乗り込んだ。
その間に
俺と修利は目線を交わした。
そして素早く各々持ってきたナイフを取り出し服の下に隠した。
そして荷物をトランクに入れた。
扉の開いたリムジンに乗り込んだ。
俺達が車に乗り込むと男は車の扉を閉めた。
リムジンの中は思っていたよりずっと広く革張りのシートで、俺達3人が横に並んで座ってもまだ余裕があるくらいだった。
そして前の運転席には帽子を被った人物が居た。
顔は全く見えない。
助手席にはさっきの男が座った。
俺達と前の奴等の間にガラスの様な壁があった。
『では御案内致します。』
車のスピーカーから男の声がした。
そして車は滑るように抵抗なく走り出した。
何時もだったら単純にスゲー高級な車に興奮したと思うが、今はそんな楽観的に出来ない。
『何か飲む?』
碧さんが言った。
俺達はまだ警戒を緩めて無かった。
碧さんはニコリと微笑みながら座席前の小さな扉を開けて飲み物を取り出しながら言った。
『大丈夫。こちらの声はアッチには聞こえてない。なんなら完全に見えなくしようか?』
碧さんが前のボタンが並んだ内の1つを押した。
ガラスの壁が一瞬のうちに磨りガラスみたいになり完全に前が見えなくなった。
凄い。
修利が碧さんに向かって喋り始めた。
『なぁ。碧さん。この変なの何?』
そっちかよ!!
俺は修利の関心が車にあったことをイラッとしたが、俺も関心はあった。
碧さんはペットボトルの蓋を開け飲み物を一口飲んで答えた。
『防弾ガラスで仕切られていて厚さは5cm位かな。元々VIP専用のリムジンよ。』
今度は俺が碧さんに言った。
『俺達何処に行くの?』
碧さんは小さく溜め息をつきながら言った。
『それは分からない。毎回ゲームの会場は違うの。室内の時もあったし、森みたいな時もあったし、ヘリで移動した時もあったわ。』
俺は続けて質問した。
『なぁ。碧さん。このゲーム何回参加してんの?』
碧さんは飲み物をホルダーに置いて煙草を取り出しながら自分に確認するように言った。
『もう、数えてないな……。私が未成年の頃からだから。
それに、参加したりしなかった時もあったし。初めはソルジャーとして参加してたから。』
修利が呟く様に言った。
『War game …』
碧さんは冷静に頷きながら答えた。
『当たり。戦争ごっこよ。5人1チームで総勢約20チームで行う戦争ごっこ。』
俺は不思議に思って碧さんに聞いた。
『俺達3人で人数足りないよ。』
碧さんは煙草の煙を吐きながら言った。
『その辺は大丈夫。フリー参加者が居て、現地で私たちが指名してチーム人数を揃えれば良いから。
私、フリー参加者になった事もあるの。
フリー参加者には当たり外れがあるから3人でよく見てスカウトすれば良い。』
修利はスモークの張ったガラス窓から流れる街並みを眺めていた。
普段喋る奴が黙ってると何だか違和感があるが、今は声をかけない方が良いと俺は思った。
リムジンは土砂降りの雨の中
都心を走り抜けていく。
まるで街から逃亡するかのように…。