gardenquartz 小さな楽園
Start of the game
俺達3人は何処を走っているのだろう?
見当もつかないが、腹を括った俺と修利は大人しかった。

ちょっと気になったのは修利がダンマリを決め込んでいる事だ。
修利がずっと何かを考えている様な感じで黙っているのを初めて見た。

碧さんはリラックスしてシートに体を預けキャップで顔の半分を隠して寝ているみたいだった。


どの位走ったのか気になりだした頃スピーカーから声がした。
『もうすぐ到着致します。』


碧さんはパッと起きた。

修利はまだ外を眺めていた。


声がしてから3分位で車は静かに停車した。
碧さん側の扉が開いた。
男は碧さんに手を差し出した。
しかし、碧さんはその手を無視して自分で降りた。

俺達も続いて降りた。

ソコは森を切り開いた見たいで回りは木々が生い茂っていて、森をくり貫いた感じに滑走路があった。
リムジンに小型飛行機。

『車での移動はここまでで、あちらに用意してあります小型飛行機に乗って今回のゲーム会場に行って頂きます。』


碧さんは睨んで男に言った。
『今回の会場は随分手が込んだ移動ね。』

男が初めて口の端を上げて微笑みながら答えたが目が笑っていなかった。

『今回のゲームは特別なので。』


碧さんはフンとそっぽを向いて自分の荷物をトランクから出した。
俺達も荷物を取り出し男の後について飛行機の方に歩き出した。


小型と言ってもちょっとした高級感がある。
恐らくこれもVIP専用なのだろう。
乗り込んで皮のシートに腰を卸してベルトを絞めた。

修利も同じくシートに腰かけた。


チクリ!!


首に痛みが走った。

碧さんが叫んだ。

『和樹!!』

碧さんが必死な顔をして俺に手を伸ばしてきた…。
視界が暗闇に包まれた…。





…………………………………。









闇に堕ちて行った…………………………。



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