gardenquartz 小さな楽園
俺はユックリと当たりを見回した。
かなり豪華なホテルの一室の様だった。

修利は俺を立ち上がらせてくれた。
俺が大丈夫なのを察知して、俺の腕をソッと放して、テラスの方へ行った。
俺も修利の後に続いて外のテラスに出た。

ムワッと湿気が全身に絡み付く様な感じがした。
当たりを見回すと点々と同じ様な造りのコテージみたいな建物がズラリと海に面して建っていた。


修利は部屋の方に向き直しテラスに肘をかけて俺に言った。
『ここ日本じゃないぜ。』

碧さんもテラスに出て来て言った。

『ご免なさい。まさかこんな事になるとは思わなかった。何時もと全然違う。私のせいだわ。巻き込んでしまってご免なさい。』


俺は上を向いてハッと言って碧さんに言った。

『碧さんのせいじゃないし、俺達が参加したのは自分達の意思なんだから謝んないでよ。
それよか、碧さん。俺達に知ってること話してくれないかな?俺達が何も知らないのはちょっと不利になるから。』


碧さんはテラスの椅子に腰かけて煙草を取り出し火を付けた。


俺達も椅子に座り煙草を吸って、碧さんの話を聞こうと椅子に座った。

海は何処までも澄んだ青い海が広がっていた…。


碧さんは俺達の顔を見ながらユックリと記憶を辿るように話始めた。




< 43 / 184 >

この作品をシェア

pagetop