gardenquartz 小さな楽園
突然男から連絡が入り、ゲームに参加したく無いなら、人を集めろと……。


私は何処まで行っても、逃れられない事を知ったの。

それからは不定期に男から連絡が入る度に人を集めた。



俺はムカついた。
吐き捨てる様に碧さんに言った。

『俺達はまんまとアンタに乗せられた訳だ!!』

碧さんはビクンと体を動かした。
そして、小さな消え入りそうな声で言った。

『ご免なさい。でも、今回が最後なの。やっと私は解放されるの。

和樹君達には悪いことをしたと思ってる。だから、今回私はブレーンで参加した。』



ずっと黙っていた修利がゆっくり口を開いた。

『俺は理由なんかどうでも良い。参加するつもりだったしな。だけど、碧さんが参加するとなると、奴等きっとトンでもない事をしでかすかもな。』


俺は修利の顔を見た。

『何でお前、平気なんだ?
俺達はめられたんだぞ!』


修利は煙草を取りだし火をつけ煙を吐き出しながら言った。

『お前。何おたついてんだよ。参加するかは俺達の自由だったはずだろう?

それとも碧さんに乗せられた事がショックだったのか?』


俺はハッとした。
修利の言う通りだ。

『俺は碧さんに乗せられたのがショックだったんだ。でも、参加するかは自分で決めたんだ。』


俺はドッカと椅子に腰掛け煙草を吸って落ち着こうとした。

碧さんが申し訳なさそうに座ってる。

俺はニコリと笑って言った。

『碧さん。ゴメン。俺、碧さんのせいにしてた。それで、俺達はどうしたら勝てる?』



俺達には百戦錬磨の碧さんだけが頼りだからな。
腹を括った。


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