gardenquartz 小さな楽園
碧さんがゲームの大まかな説明をした。

『さっきも修利君が言った通り、このゲームは戦争ごっこよ。当然殺し合いをするけれど、本当に死ぬんでは無いわ。

武器は各自何を使っても良いけれど、死んだかどうかはこのペイント弾を使って何処に当たったかで判断される。そして、殺した数には一人何点、と点数がつけられて最高点で生き残った人数とで優勝を決める。』


そして、碧さんはポケットから赤い玉を取り出しテーブルに置いた。


『当たるとこのペイント弾が弾ける。死亡判断基準は首から上。あと、胸ね。』


『5人チームなんでしょ?』
修利が言った。

修利の言葉に碧さんが頷きながら口を開いた。
『そう。基本はね。でも、それは強制じゃないから。5人じゃなければいけないことは無いわ。』


今度は俺が聞いた。
『それは何処で集めるの?』


『恐らくもう直ぐ、呼び出しがかかる。そしたら、フリー参加の集められた場所に行き、スカウトするの。どうする?行ってみる?』


俺と修利はお互いを見た。
答えは分かってる。
『行く。』


碧さんは頷いた。
そして、呟く様に言った。

『今回で私は解放されるけれど、恐らく私は最高の得点をつけられると思う。そうなったら、回り全ての的になるかも…。』


俺はちょっとおどけて言った。
『心配しないでよ。碧さんは俺達が守っからさ。』



碧さんは優しく笑った。


理由なんかどうでも良い。惚れた女を守るのも悪くない。





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