gardenquartz 小さな楽園
碧さんと俺達はは優々と会場を後にした。


ステージ上ではポカンとしたドレスの女とタキシードの男が突っ立ってた。

そして、我に返ったタキシードの男がマイクで会場のざわめきを鎮めようと何か叫ぶようにマイクで言っていた。


俺達はコテージに戻った。
俺はソファにドッカと座りテーブルに足を投げ出した。
ディーンとキャットは部屋に入るなり部屋のアチコチを何かを探すかの様に見回していた。

俺と修利はその行動を不思議に思ってみていると、碧さんが口に人差し指を充ててあるものを指差した。

指差した方向には、
何のヘンテツも無いベッドサイドのスタンドがあった。


キャットがスタンドを持ち上げて、静かにスタンドを調べた、そして、スタンドの台を回すと、ソコには小型の盗聴器が貼り付いていた。
俺と修利はギョットした。


するとディーンが盗聴器をソッと取り外し、コテージの外に投げ捨てた。


『フゥ…。何なんだよ今のは!?』


俺は独り言の様に呟いた。

すると、キャットがサラリと答えた。
『ゲームはもう始まってるよのよ。』


修利がベッドに腰掛けながら言った。
『ゲーム開始は明日の夕方だろ?』


ディーンが当然かの様に修利の質問に答えた。

『表向きはな。ここに着いた時点でゲームは、もう始まっていると思っといた方がいい。』


そう言うと、ディーンは黒いバッグから何やら黒い小さなボックスを取り出しテーブルに置いた。
そして、小さなボタンを押し、摘まみを回した。


『!!』


声が聞こえて、
俺と修利は驚いた。


『℃¥$……¢£%#&…**§』


小さなボックスから人の声が聞こえてきた。
碧さんは両肩をすくんでディーンに言った。

『相変わらず用意が良いわね。』


『それなら、私のも。』
とキャットも自分のバッグから小型の箱を取り出した。


『そっち……の状………は?』

キャットは悪戯っぽい顔をして答えた。

『今回、あんまり時間が無かったから、SPの連絡網にしか、細工出来なかったわ。』


ディーンはニヤリとキャットを見て言った。

『俺のは本部だから今回、オチビちゃんがゲームに駆り出される事は事前に分かった。お前のも役に立つだろう。』


俺と修利は顔を見合せた。



俺達はトンでもない奴等を仲間にしたみたいだ。


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