gardenquartz 小さな楽園
trap in trap
次々と番号が呼ばれ、参加者達は荷物を受け取りステージから消えていった。


碧さんはジリジリしていた。
このゲームは前に呼ばれていた方が部が良いらしい。


残り後、数組になったところで、やっと俺達の番号が呼ばれた。


『23番!!』


俺達はステージに上がり荷物を渡された。
するとディーンは自分でバッグを選んだ。


ステージ裾に足早に向かい裏から林の中に出た。
すると、碧さんが皆を引き留めた。
『先頭はキャット。次が私、和樹に修利、後方をディーンの順番にして進んでちょうだい。』


キャットはニヤリと笑うと右手にサバイバルナイフ、左にペイント弾が装填されている銃を持ち、先頭に立った。
碧さんは右手にブラックジャック、左にボーガンみたいな小型の武器を持っていた。


俺と修利は右手にペイント弾が装填されている銃を持ち、左手に各々持参したナイフを持った。

ディーンはマントを羽織っており、両手に何を持っているのか分からなかったが、隙の無い動きをしていた。


キャットが急に足を止めた。
そして、足元を指差した。
その指の先には細いワイヤーが下草の影からかろうじて見えた。
トラップだ!


ワイヤーの端を辿ると、その先にペイント弾が装填されているウージーを見つけた。



俺と修利はゾクリと背筋に冷たいものが走ったのを感じた。


ディーンがトラップを外し、ウージーを俺に放ってよこした。

受け取ったトタンに背後から
パラパラと音がして、何かが俺の顔スレスレに飛んでいった。

ディーンは俺の頭を掴み地面の方へ押しやりながら、右手に握られた銃を音のした方向に向けて引き金を引いた。


『ウワッ!!』
声と共にピーピーと音がなった。
どうやら命中したらしい。


修利を見ると、同じくキャットに頭を掴まれ地面スレスレに顔が付きそうになっていた。

碧さんは小型のボーガンをパシパシと林の中に撃ち込んでいた。


ピーピー!!


今度は死亡宣告の音しかならなかった。
キャットが林の中に入っていった。
女が1人、みぞうちとゴーグルにペイント弾が撃ち込まれていて、身動きできなかったらしい。


キャットは素早く武器ごとペイント弾を頂戴して、気絶した女をその場に残し、戻ってきた。






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