gardenquartz 小さな楽園
『何にする?』
注文を聞きながら、現れた女性。

名前は碧木(みどりこ)と珍しい名前で碧(みどり)は碧(あお)とも読めるので、俺達は碧(あお)さんと呼んでいる。

長いブラウンの髪に数束青いメッシュが入った髪型なのでそれもあだ名に合っていた。

背丈は何時もブーツを履いていて165cm位かな。しかもスラッと長い足で細過ぎず、太過ぎず、そして何より目を引く顔。

雑誌に載っている美人も逃げ出したくなる程の美しさだ。
彼女を見て美人と言わない人は居ないだろう。
そして、更に目を引くのが目だ。瞳の色は右がブルー、左がグリーンの所謂オッドアイだ。
店の照明が暗いのであまり目立たないが、カウンターの中は明るい照明なので、それで分かる。
カラーコンタクトでは無い。天然のオッドアイ。
酔っ払った勢いで聞いたので確かだ。
そして、英語の他にスペイン語も堪能だ。

でも、俺の知ってる碧さんの情報はこんなもんしかない。
つまり謎の女性だ。

俺はもっと碧さんを知りたいのも、この店に通う理由の1つだが、店の食事も飲み物も美味いのは確かだ。


修利は『アイスコーヒー。』と言いながら俺の隣に腰掛けた。
慌てて『2つ。』と付け加えた。


碧さんが厨房に入り注文の飲み物を作る。
店内のBGMはピアノの曲が静かに流れている。
俺は氷をアイスピックで砕く碧さんの白く長て手を見ていた。
< 8 / 184 >

この作品をシェア

pagetop