gardenquartz 小さな楽園
Twins兄妹は着々と獲物を仕止めながら、最終目的を果たそうとしていた。

昨夜の派手なやり合いも、兄妹は全く関心が無かった。

その頃の兄妹は目の前の獲物との格闘を遂行していた。
相手は1チーム5人。

兄のアーサーは消音装置の着いた銃に細いサーベルの様なモノをもう片方の手にしていた。
背中合わせに妹のマーニーはワイヤーソーとS&Wのチーフを腰に差して相手との間合いを取っていた。


兄妹は同時に5人に向かい走った。
勝敗は直ぐに着いた。


兄妹は倒れた5人の屍を無表情で見下ろしていた。



アーサーが口だけ動かした。
『マーニー。今回のウサギは楽しめそうか?』

マーニーはワイヤーソーの血を倒れた男のシャツで拭いながら答えた。

『ジョナサンがウサギじゃなくて、馬だってさ。』



アーサーが口を歪めた。
『そうか……。馬か……。少しは楽しめそうだな。』



『どうだろうね。』
マーニーはワイヤーソーを素早くしまい、無関心で答えた。

『私は命のやり取りが出来れば何だって構わないけど。』



雲が流れ月明かりが兄妹を照らした。


見事な銀髪の髪をなびかせ、死体が無ければ、まるで月の女神の使いの様な美しい佇まいだった。



アーサーが月を見上げた。
まるで、月光浴を楽しむかの様に……。


マーニーのインカムにジョナサンの声が聞こえた。

『マーニー。あまりやり過ぎない様にしなさい。くれぐれも馬には傷つけないように扱ってくれ。後は好きにして良い。』


マーニーがジョナサンの声に答えた。
『了解したわ。』


兄妹は顔をお互いに見ながらニヤリと笑った。




今夜の月はまるで死神の鎌の様な三日月だった。






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