gardenquartz 小さな楽園
ディーン、キャットに他のチーム参加者全員が、発煙弾を目撃した。


ディーン、キャットはそれが何を意味しているのか直ぐに理解した。


あそこにTwinsが居る。
碧木達が遭遇して、全員にTwinsの居場所を明確にしてくれた。


キャット達は足を止め。
方向を変えることにした。
海側の大きな岩影に修利とキャットは隠れながら、地図を広げて考えていた。


このまま進めば、Twinsと鉢合わせになる。
それは絶対避けなければならないし、碧木達も恐らく進路を変更した筈だ。



しかし、Twins達は居場所を明らさまにされその場に、佇む馬鹿では無い。


キャットはあらゆる可能性を頭の中でシミュレーションしていた。



『このまま進もう。』
修利が言った。

キャットは驚いて修利に理由を聞いた。
『何故、そう思うの?説明して。』

修利は地図を指差しながら、話始めた。


『俺達は今ここに居る。そして、Twinsは前方約15キロ地点。
2人で進路を変えずに進んでも、時間にして約60分かかる。
奴等は馬鹿じゃない。とっくに移動する。

しかも、海岸なんて目立つ場所に来ることは先ず無いだろう。
それはSPの無線で奴等の好む行動パターンがだいたい把握できたから。

俺達がこのまま進んでも、鉢合わせにはならない。』


キャットはポカーンとして言った。


『あんた、ちゃんと考えてるんだ。』


修利はムッとした。
キャットは笑って言った。

『私はあんたを誉めてるのよ。人を見る目は私より優れてるわね。その調子で考えて。碧木さん達はこれからどう進むか?』



修利は地図を見ながら、ジッと考えてた。
和樹だけなら、直ぐにどんな行動をするかは分かるが、今回は碧さんがブレーンだから…。あの人ならどう行動するか?



キャットは我慢強く修利の口が開くのを待っていたが、内心は急かしたくて、ウズウズしていた。
しかし、ここで急かせば、修利の判断に乱れが生じる。
少しの判断ミスも許されない。


修利がやっと口を開いた。


『恐らく俺達が通ったルートを辿って河口まで来るけれど。
そこからルートを変更して森の中を移動すると思う。だから、俺達がゆっくり進めば、森の中で落ち合う事が出来ると思う。』



キャットが修利の目をジッと見た。

ここは修利の考えを優先しても問題は無いだろう。


キャットは立ち上がって言った。



『あんた、見込みあるね。碧木さんがゲームに参加させただけあるわ。』


修利は少し照れて言った。

『オヤジに似てきたかな?』

キャットは口の端を上げて頷いた。








立ち上がる赤い煙りを見た
あるチームが居た。
やはり昨夜崖から見たのは、碧木だったのか…。
黒髪をポニーテールにした女がもう1人の女を見た。
金髪を三つ編みにした女も頷いた。

『碧木だ。そして、Twins。』

2人はキャット達と反対の浜辺に居て、真っ赤な煙りを見て居た。



キャットのかつての仲間。



2人は浜辺を発煙の上がった方向に歩いて行った。







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