gardenquartz 小さな楽園
この3人は一体どんな目的で碧さんに会おうとしていたんだろう?


会ってどうするつもりなんだろう?


さっきのキャットの目の妖しい光も気になる…。
俺はあまり喋らない方が良いかも知れない。

修利はそう判断した。



キャットが急に修利に話をふった。
『修利は碧木さんと親しいんでしょ?』


修利は慌てて答えた。
『俺はそんなに…。和樹の方が碧さんと付き合いが長いよ。』


キャット達はガッカリしたが、話は尽きないみたいだった。


ベラが修利に聞いた。
『碧木はあなたから見て、どう?』


修利は黙ったままだった。
ベラが焦れったそうにまた聞いた。
『どんな戦い方をする人なの?』

修利は困った顔で答えた。
『それは本当に知らないんだよ。俺が知ってる碧さんはただの店のオーナーだと思ってたんだから…。』


『ふーん…………。』
ベラが不満そうに答えた。
そして、キャットに質問した。

『アンタは知ってるんでしょ?』


キャットは急に真面目に答えた。
『初めてテントでスカウトされた時、ドキドキしたわ。
私の攻撃なんて全く通用しなかった。悔しいけれど、施設の連中の言ってることは本当よ。』


ジェシーとベラは溜め息をついた。


余程碧木が気になっているらしい…。


キャットは2人に聞いた。
『アンタ達どうするの?Twinsと碧木の事。』


ベラが答えた。
『碧木に会いたいけれど、私達はTwinsを先に片付けたいから追跡するわ。
キャットはどうするの?』


キャットは修利をチラリと見てから2人に向かって言った。

『私達はここで碧木達が来るのを待って、合流するつもり。』



『分かったわ。じゃあ私達は動くからまたね。』


ジェシーとベラはそう言うと、立ち上がってキャットと修利に握手をした。

ベラが修利の胸元を見て、ハッと驚いた顔になった。
修利はキョトンとして胸元を見ると、ディーンから貰った銀の弾丸のネックレスをしていたのを思い出した。


キャットが修利に変わってベラに答えた。

『ディーンから貰ったモノよ。』


ジェシーが驚いて言った。
『あの、ディーンがこの子に渡したの?!』


キャットは頷いた。

ベラが口笛を吹いた。


修利は不思議で2人に聞いた。

『ディーンを知ってるの?』


ベラがふて腐れて答えた。
『こっちの世界でディーンを知らない奴なんて1人も居ない。
知らない奴は素人よ。しかも、人間嫌いで、誰とも連まない…。アッ!1人だけ居たみたいね…。誰かは忘れたけど。』


『そうなんだ。』
修利はそれだけ言った。


『じゃあ。私達は行くわ。じゃあね。』


ジェシーとベラは川を渡って森に消えていった。


キャットは2人が見えなくなるまで2人の背中をじっと見ていた。



修利はキャットの背中をじっと見た。








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