掟破りな彼女。~甘々な先輩と、意地っ張りなあたし~
いつか、凛ちゃんの中でオレがそんな存在になれたらな…なんて。
まぁ、恥ずかしすぎて凛ちゃんには言えないけど。
「…でも、」
「謝らないで。せっかくのデートなんだから、オレは凛ちゃんの笑顔が見たい」
「そうですか…」
「凛ちゃん、笑って」
「え、今、ですか?」
「…うん。ほら、これ持って」
さっき凛ちゃんが可愛いって言っていたぬいぐるみを手渡す。
ーすると。
「…っ!!」
凛ちゃんは、ふんわりと柔らかく微笑んで。