掟破りな彼女。~甘々な先輩と、意地っ張りなあたし~
「…うん」
でも、なんか素直に喜べない自分がいる。
伊吹のこと、あやふやにしたまま、先輩に告白なんてできない。
「どしたの?嬉しくなさそうだけど」
「…あたし、」
あたしの言葉に、彩は驚きながらも頑張れって背中を押してくれた。
[陸サイド]
ー帰り道。
「…先輩」
「ん?」
何だか、暗い表情の凛ちゃんが小さく、口を開いた。
「あたし、伊吹に告白、しようと思います」
「…え?」