掟破りな彼女。~甘々な先輩と、意地っ張りなあたし~
とっさに凛ちゃんの体を抱きとめる。
「…はい。すみません」
「ううん、凛ちゃんが大丈夫ならそれでいいから。…ねぇ、その紙袋、なぁに?」
はぁはぁ、と肩で呼吸する凛ちゃんの手には、真っ白でところどころ金で星が描かれた、小さめの紙袋。
「あ、えっと…伊吹の誕生日プレゼントです」
「…幼なじみの?」
「…はい。」
そう言って、恥ずかしそうに俯く凛ちゃんを見ていると、何故か無性にイライラしてくる。