掟破りな彼女。~甘々な先輩と、意地っ張りなあたし~
第5章
名前、知ってますか?
[陸サイド]
「せんぱい…キス魔だったんですね…」
まだ、頭がぼーっとしているのか、凛ちゃんは、舌足らずな感じで言いながら、オレを睨む。
でも、そんな凛ちゃんも可愛くて。
「そんなこと、ないよ?…凛ちゃんがキス、して欲しそうにしてたから」
そうでしょ?と、ちょっと意地悪してみる。
「そ、そんなことないです…っ///」
本人も気づかないうちに、上目遣いしながら顔を真っ赤に染めて、オレに反論する凛ちゃん。