空の彼方、想い焦がれる
5年生と6年生は、クラスは持ち上がりで、担任もメンバーも同じだった。




いじめがあったのも、4年生から変わらなかった。変わったのは野中くん。



いじめがあったことで、巻き込まれたくなかったのか、自分が原因でいじめにあってると思ったのか、避けられたまま終わってしまい、私自身も関わらせたらいけないと思い、近づくこともなく、4年生は幕を閉じた。


当時は、今思えば、今ほどいじめは陰湿なものでもなく、先生たちの目にも届きやすかった。


そして、モンスターペアレントなんて存在しなくて、意外とすぐ見つかってしまって、呼び出されることも少なくなかった。




今と変わらないのは、対処の仕方に答えなんてないこと。


周りもいじめられることが怖くて、話しかけてこなくなること。




5年生になると、転校生だっためぐみちゃんとも離れてしまい、私はまたひとりになった。



その時はまだ、めぐみちゃんはみなこちゃんたちとうまくやっているようだったが、6年生になって、一人でいるところをよく目撃した。



クラスの中でも一人で机に座ってポツンとしていた。



私はある日、めぐみちゃんに手紙を書いた。



みなこちゃんたちとうまくやってないのかとか、今のクラスはどんな感じなのかとか、心配してるんだってことを。



そしたら、何日かして返事がきた。



長くびっしり書かれた便箋が2枚分。




今のクラスはうまくいってないってこと。



みなこちゃんたちとは、自分のことが気に入らないらしく、ケンカして今は一緒にいないこと。



心配してくれてありがとうと言う言葉。



正直、うざいんじゃないかと思って心配だった。



だけど、それからクラスが違っても、中学になったら登下校は一緒にできるから、一緒にしようと言って、手紙のやり取りを続けていた。



いじめにあっていても、それだけが心の支えだった。
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