空の彼方、想い焦がれる
演劇部に入ってから、学校が何となく楽しくなった。



同時に、このままでいいんだろうか?って罪悪感、楽器と離れたことの孤独感は取れなかった。



ずっとそんな気持ちを貼り付けたまま、私は高校2年生になった。



気持ちがどんどん重くなり、学校が辛くなってきた。



親には行け!と散々言われたけど、もう行く気力もなく、行くふりをして近くの公園で時間をつぶす毎日が続いた。



それでもだめだった時は、家出を繰り返した。




親はとうとう観念したのか、仕事を見つけるなら辞めても良いと言った。




私の家は、実はいつのまにか母子家庭だった。



いつのまにか...保護者の名前が父から母に変わっていて、単身赴任であまり帰らなかった父は、お正月も、帰ってこなかった。



その時は私はまだ母子家庭だとわかっていなかった。ただ単に別々に住んでいるだけだと思ってた。



とりあえず、家を出たい。学校をやめたい。


その一心で、必死で仕事を探した。
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