もし僕がロボットになっても
ある日、僕がいつも通る渡り廊下を通ろうとしていたとき、同級生がいやがらせをされていた。

いじめっこ「おい、てめえ。ふざけたまねしてんじゃねーぞ。」


僕は嫌な記憶もあったし、まきこまれるのも面倒だから見ないふりをして通りすぎようとした。

そんなときに後ろから声がした。

けんじ「おい、おめーら何やってんだよ。集団だからって調子にのんじゃねーぞ。」

そういいながら、自らいじめっ子に飛び掛っては、一人でいじめっ子五人をフルボッコにしていた。

僕はそんなけんじが不思議で仕方なかった。
いくら家系が悪いにしてもぼこぼこはやりすぎだ。けんじは短ランにダボダボの学ランを着ている、顔が傷だらけの不良。
自分の見かけがよくないのに更に落とすような真似をする。
地味でさらさらの髪で顔を隠した僕とは違う。
仮面をかぶり、いい子を演じる僕には他人を助ける気持ちも、自分の名を汚すことも理解にかけた。
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