キミの空になりたい
でも、見ていたら目立っちゃうかなー?
何より、上原君に見つかったら、ごまかした事が水の泡になっちゃうような気がする。
「じゃ、明日メールするからね」
「うん。練習頑張ってね……」
とは言ったものの、くるみが練習するわけじゃない。
でもまあ、同じような物だから、間違ってはいないよね?
くるみは手をヒラヒラとさせて、教室を出て行った。
テストが終わった事で、教室からみんなが出て行くのも早かった。
気がつけば、日直は黒板掃除をしているし。
窓の外を見れば、涌井君と上原君が並んで、野球部の部室へ向かう姿が目に入った。