キミの空になりたい


し、知らなかった……。


五十嵐君と涼子ちゃんが付き合っていただなんて。


だって、教室内で特に仲が良さそうに話しているわけじゃないし。


うちのクラスにカップルはいるけれど、その人たちは休み時間は必ずと言っていいほど、仲良さそうに話しているし、教室の移動も一緒に行っているし。


それを見ているから、その人たちの他にうちのクラスにカップルがいるだなんて、思いもしなかったよ。



「知らなくても仕方がないかなー。試合前だから、あまり邪魔にならないようにって思ってるんだー。でも、2人の時は優しいんだよ」


「涼子ちゃん、さりげなくノロケ入ってるよ」


「アハハ」



両手で頬をおおう仕草が可愛すぎる。


< 116 / 341 >

この作品をシェア

pagetop